本学の見学の精神である「成蹊・忠恕」には、「人を思いやる心をもち徳のある人は、そこにいるだけで人が集まるので、自ずと小さな道ができる」という意味があります。
本学では、この建学の精神に基づいて人間教育を行うとともに、芸術に関心のある人は「芸術学部」で美術・デザイン領域を学び、クリエイティブなセンスと技術を磨くことで生きる力を養い、現代社会のビジネスに関心がある人は「マネジメント学部」で現代の経営、情報をバランス良く学び、ITスキル、マネジメント力を養うことで多くの人材を社会に送り出してきました。
私は毎年、新入生に「チャーミングな人になりなさい」と語ってきました。「チャーミングな人」とは、人をひきつけ外見だけでなく中身で頼りにされる人。すなわち、「成蹊・忠恕」を体現している人ということです。
では、どのように4年間を過ごすとチャーミングな人になれるでしょうか。それにはまず、勉強、趣味など、どの分野でもいいから一つ得意なことを見つけて夢中になり、何かをつかむことが大切だと思っています。
この体験で自信がつき、「自分から進んで何かをする」クセがつくと、大学での勉学がうまく進むようになります。
高校生までは、受動的に知識を得ることが主体でした。ところが大学生は、自主的に学ぶことが求められるのです。
受動的に知識を得ることを英語では”Learning”と言い、主体的に自分で考え、自分で探求することを”Study”と言います。大学は、”Study”する場なのです。
不況が続く今、企業は「言われたことをする人」ではなく、「自分で考え、判断し、行動できる人」を求めています。そのような「力」をもち誠実で思いやりのある「心」をもつ人には、多くの企業が「ぜひ、入社してほしい」と求めてくるでしょう。
そして、「あの人といると楽しい。安心できる」と、多くの友人が出来るでしょう。チャーミングな人には小さな道ができるのです。
また、大学時代は失敗が許される猶予期間でもあります。「たくさんの友人や教員たちと関わり、失敗から何かを学び、切磋琢磨して、チャーミングになろう」と思う人に、来ていただきたいと思います。